犬のがんに対する血液検査 Nu.Q Vet Cancer Test
こんにちは!
まむ動物クリニックです。
今回は、富士フイルムVETシステムズの「がんに対する検査」として
Nu.Q Vet Cancer Test
をご紹介します!!
これは犬における腫瘍の診断の手助けとなる検査ですので、興味のある方はぜひご覧下さい!
Nu.Q Vet Cancer Test とは
簡単に説明すると、「がん細胞が体にあるリスクを評価」する検査項目になります。
細胞の中にはヌクレオソームというたんぱく質やDNAから作られる物質がありますが、そのヌクレオソームが細胞の破壊により血液中に入ってきます。
特にがんが存在する時にヌクレオソームが放出されやすいため、その量によってがんのリスクを評価します。
犬の死因の第1位は腫瘍と言われており、その早期発見の手助けとなる可能性がある検査になるため、ぜひご活用ください!

検査方法
必要なのは「採血」だけです!
必要な分の血液を頂ければ検査可能です。
しかし、採血するタイミングには注意が必要です。
・月~水曜日もしくは木曜日の午前中に(お時間によっては日曜日も)
・4時間以上絶食して
ご来院ください。
また投薬治療中の場合、検査結果に影響が生じるお薬もあるためまずはご相談ください。
うちの子は検査したほうが良いの?

老齢になればがんのリスクは上がりますので検査するべきでしょう。
まだ若くて検査するべきか?というお考えはごもっともです。
ですが、若くしてがんになりやすい犬種もいるため、そういった子たちでは早めの検査を!
目安としては
・7歳以上のシニア犬
・4歳以上の気を付けるべき犬種
の場合、検査をおすすめいたします。
健康診断に取り入れることもできますので、まずはご相談ください!
検査結果について
検査結果は
・ローリスク
・グレーゾーン
・ハイリスク
の3段階で評価されます。
そしてこれの臨床試験結果として
健康な犬の97%で上昇なし
全身性のがんの犬の76%で上昇
という結果があります。
数字だけ見ると良さそうに見えますね。
これをどう解釈しいていくべきかを深堀りします!
「健康な犬で97%上昇なし」に関しては良さそうな数値ですね!そこで一緒に見て頂きたいのが
「全身性のがんの犬の76%で上昇」です。裏を返すと
「24%で上昇なし」になります。
細かな腫瘍の分類をした時、検出感度が高かった腫瘍である「リンパ腫」と「血管肉腫」でも20%前後が「上昇なし」になります。そのため、
上昇しないからがんじゃない、とは言えない
と考えるべきです。
検査が問題なかったからがんじゃなくて良かった!と決めつけはしない方が良さそうです。
そして健康な犬の結果を考えると
「健康な子で上昇したのは3%だけ」
ということになります。そのため、
「上昇した場合はがんのリスクが高い」
と考えるべきですね。なのでまとめますと
・上昇しなかったからといってがんじゃないと決めつけないほうが良い
・上昇したらがんを疑っていくべき
検査とお考えいただけたらと思います。
有用な検査ではありますが、過信は禁物ですね(どの検査でもそうですが…)
検査結果が出たらどうするの?
ローリスク:がんじゃないとは断言できませんが過度な心配は必要ありません。
健康診断を定期的に受けて頂きながら、日常生活で気になる事がありましたらご相談ください。
ハイリスク:どこかにがんの所見がないか詳しく検査していきます。
詳細な身体検査や追加の血液検査、レントゲン検査や超音波検査といった検査に進みます。
グレーゾーン:特に気になる事がなければ2~4週間後に再検査します。その際も4時間以上の絶食をして頂き、もし再度グレーゾーンだった場合はハイリスクと考え、検査を実施します。もしローリスクに低下した場合は半年後に再検査をおすすめします。

予防医療、早期発見が重要とされる昨今、このような検査が出来ることはありがたいことですね。
世界各国でも取り入れられている検査ですので、有効に活用して動物たちとの楽しい生活を長続きさせましょう!
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